木工の豆知識

img_20161016_163208木工の豆知識。

せっかくキレイに仕上げたパーツを玄翁で叩いています。
決してストレス発散などではなく、これは『木殺し』という作業。
ホゾ穴の周りの部分を玄翁の丸い方(玄翁にはわずかに丸まっている側と真平らになっている側があり、用途によって使い分けています)で数回叩きます。
叩かれた部分はわずかに繊維が潰れます。その後ノリを入れてホゾ側の部材を叩き入れて組んでいくわけですが、組み立て後繊維が潰れた部分は、ノリの水分や、はみ出たノリを洗う時に使うわずかな水気で膨らんできます。
この木の動きのおかげでホゾの周りの接する部分(胴付き)がよりキレイに付くというわけです。
こういった何気ない工程の積み重ねでしっかりと組み上げられていきます(^^)

大工さんや職人は、大事な部材にちょっとした叩き傷やへこみ傷ができてしまった場合、とっさになめたり唾をつけたりします…これはすぐに膨らませようとしているんです。
僕もよくやりますが、製品になる頃にはキレイに仕上げていますのでご安心くださいね(^^;

木殺し…何かの流れで使うと一目おかれる言葉かも(笑)

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